▼スコッチウイスキー モルト大別 | vishuに酔いしれ!

▼スコッチウイスキー モルト大別

■モルト!モルト!モルト!

はてさて。先に、スコッチの登場人物はたくさんいると
書いたが、そのトゥリーの最初になるのがモルトとグレーン、
そしてブレンデッド。ここを押さえた上で、いざマクロなス
コッチに行こうではありませんか。まずはモルトから。


<モルトウイスキー概要>
モルトウイスキーは、大麦麦芽だけが原料。
単式蒸留器で蒸留し、ホワイトオークやフォーティファイド
ワインであるシェリーやポートの樽でたっぷりと熟成をさせ
たウイスキーである。蒸留所は約100箇所(!)を数え、
蒸留初毎に麦芽を乾燥させるピート(泥炭)の量、蒸留機の
形状、熟成する樽の種類も違います。その違いが極めて
個性的なモルトを生み出している理由です。


<シングルとヴァテッド>
モルトその個性が売りな為、日本のウイスキーの様に
様々な種類の原酒を混ぜ合わせて製品化をしません。

シングルモルトとは、同じ蒸留所内で作られた原酒のみを
ヴァッティングさせたモルトのみに与えられる名称。
ほかの蒸留所のモルトはビタ一文はいってもNGです。

ヴァテッドモルトとは、幾つかの蒸留所で作られた
原酒をヴァッティングして製品化されたものです。
(例外として、同じ蒸留所でのバッティングであったも
タイプの違う物同士だったりするとこちらに含まれたりします)
ちなみに、ヴァテッドモルトという呼び方は一般的
ではないのですが、知識としては知っておくと面白いですよ。


<モルトタイプ>
モルトはその生産地によって大きく4つに大別されます。
その4つとは

・ハイランド
・ローランド
・スペイサイド
・アイラ(アイレイ)

スペイサイドはハイランドに内包されて紹介される場合も
ありますが、かなり性格がちがうので別物として上げています。
同じ原料を使っている筈なのに、この4分類の幾つかの違いは
飲んでわかると思います。


<ボトラーズブランド>
現在われわれが口にすることの出来るモルト
の全てが蒸留を行なった蒸留所で製品化されているわけではなく、
その原酒がビン詰め業者に売られる量も多かったりします。
原酒を買ったビン詰め業者は、自社で熟成、瓶詰めして所謂
「ボトラーズブランド」と呼ばれる、レアなモルトを生産して
います。地域の酒屋さんではまずおいてはいませんが、
ファンの間では珍重されている、いわばモルトマニアのモルト
といった物です。結構な金額の、得たいの知れないモルトを
見たらそれらは多分、ボトラーズブランドのモルトです。


<カスクストレングス>
所謂「生一本(きいっぽん)」。モルト原酒を一切バッティング
させることなく、樽出しそのままの状態で製品化したレアなモルト
です(ヨダレでてきた…)。品質管理はされているものの、
その個性は際立って高く、同じ時期の同じ商品を買っても味が違う
物があります。個人的に、特に注目しているジャンルです。
通常のシングルモルトは同じ蒸留所内でヴァッティングしていますが
均一な品質=ブランドを保つためにはそれが必要であり、
それはそれで期待を裏切ることなくウマイ。どちらも必要なのです。


※文章内で「ヴァッティング・ヴァッティング」うるさいのは、
ブレンドと混同しないで欲しい為です。ヴァッティングとブレンド
は意味合いがまるで違います。


くそー。本当は「モルト、グレーン、ブレンデッド」という
筋書きで紹介したかったのに、今日ももうだめや…。
と言うわけで、モルト詳細に行く前に次回はグレーン、ブレンデッドです。